b1144 母なる大河

美しく咲き乱れるサンゴ群、実は厳しい条件で、生き延びているのです。
サンゴの育成には、年間18度以上の海水温度と、ある程度の塩分濃度、透明度が高く、太陽光が届く条件が必要です。
しかし日本の最南端、八重山地区は、地球の母なる大河、黒潮が満たしてくれます。
また、このサンゴは、紛れもなく、口も胃もある、れっきとした動物だとの事ですが、自然界に同じ形は二つとなく、段々花畑のように作られたサンゴ郡の景色を眺めるとき、人間の作り上げた日本庭園や町並み等、比較に値しない事が、歴然と感じられます。
植物の光合成は当然ですが、サンゴは、動物でありながらも光合成をする為、太陽を食べる動物。太陽の子、と呼ばれています。
光合成の結果、カルシウムの結晶で、骨格を形成して行くとの事ですが、実は年に一度、産卵をします。

b1143 大統領夫人

女房は、どうも貧乏神から逃がれられそうにもない、どうせなら、とことん貧乏を舐め尽くそう、と開き直ったのである。
お酒が飲みたい、と言うので、注いでやると、気持ちがほぐれたのか。
「今後は、あんたの事、貧乏王国大統領閣下と呼ばせてもらいますわ・・」
閣下様、私も、立派な大統領夫人になって見せるは! と笑顔を見せてくれたのである。
めでたし・・・めでたし・・・
勿論、ひかるは深く反省、その後、家庭を大事にしたのである。
それにしても、貧乏王国大統領、クーデターを起こすような人は、なさそうだ。
無期限任期は、辛いよう・・
野党の皆さん、お願いだ!
総理大臣を引き擦り下ろす前に、この大統領、引き擦り下ろしてくれ!!!!

b1142 島ザル

どうしたのだ、と聞くと、結婚当時、猛反対した親は、手ぐすね待っていたかの如く、あの沖縄の島ザルは、最初からものにならない、躾けはなっていないし、どうしようもない男だと、ありとあらゆる悪口雑言を並べ、すぐにでも離婚すべし! と急きたてる。
人間として扱われない悪口雑言に、今度は、女房が切れた。
冗談じゃない! 曲がりなりにもコツコツ洗濯機、冷蔵庫を買い、子供達まで出来た。
何んの援助もしなかった親ではないか!
こんな所で、父親の悪口雑言を子供達に教え込まれたら、まともな子に育たない、と舞い戻って来たのである。
ひかるは、土下座をして謝った。
そして、ほんのちょっと、もう少しだけ時間をくれ。
今の放送業界、誰も気がつかない。自分がやるしかない。
などと、大言壮語、まくし立てたのである。
業界がどうのこうの・・・女房にとっては、へったくれもクソもない事だが、聞くだけ聞いてやった。

b1141 角千本だ!

そして、二人の子供を抱え、貯金は底をついていたのである。
疲れ果てて帰って来たひかるの顔を見ると、女房は爆発した。
「母子家庭なら、覚悟のしようもある!」
「しかし、もうこの貧乏生活、我慢出来ない!!」
と、テーブルをひっくり返し、怒鳴り付けたのである。
角が出る、なんてものではない。
針千本、いや、角千本だ!
さんまもびっくり、前歯をとんがらし、今にも噛み付かんばかり、恐ろしい形相だ。
次から次、出てくる言葉は、ひかるの脳に、あらゆる角度からブス、ブスと突き刺さる。
「もう、あんたの顔を見るのも嫌だ!」
「もう、これ以上の貧乏は、嫌だ!」
「出て行け!」
「あんたなんぞ、地球の裏にあるという、貧乏王国へ行けばいい!」
「即、大統領、間違いなし!」と、
がなるだけがなって、まだ足りないのか、周りにあるものすべて叩き割り、子供を連れて実家へ帰って行ってしまった。
ひかるは、なすすべもなく、一人酒を飲むしかなかった。
翌日、どう対応すべきか、ひかるは、早めに仕事を切り上げ帰ると、女房と子供達が舞い戻っていた。