c1022 古本屋


売りたくない気持ちは山々、そうかと言って、飯を食べずに過ごすわけにもいかない。
ある一軒の古本屋に入り、買ってくれと頼むと、今はその本ありますから、とのことで、この本屋を出る。
この場になって、自分ではよく分からない程の、本に対する未練が出てきて、そのまま帰ることにした。
やっぱりどんな事があっても、参考書だけは、今後、売るようなことはしないようにしよう。
仕方ないので、今日は朝から食パン1個で、1日中過ごす。腹の虫がグーグーなっている。
ペンさえも、いつもと違い、ふらふら千鳥足、残る2日間の我慢だ。明日の仕事は元気でいこう。12時記す」
ひかるにとって、パンの耳は、本当の命の源で、どれ程ありがたいと思ったことか。
1日をパン1個で過ごした日が、どれほどあったのだろうか。
絶えるかもしれない、命の恐怖に、何かを残したい、毎日の行動を記録し、自分を励まし、耐えたのです。
そして、生命力の強さ、偉大さをつくづく痛感させられました。
上京時、父はやっとの思いで、1万7千円のお金を用意してくれました。
当時は、高校卒業の初任給が、1万7千円くらいでしたので、1カ月以内に底をつくのは、目に見えており、急いで働かなければ、夜学は続行出来ません。

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