m1369 恩返し


当時のお金では、腰を抜かす程の大金である。
間違いなく、昭二が送ってきたものだと考えられるが、どうしたものか、考えあぐねた。
思案に思案をした末、この金を大事に使い、いつの日か昭二に恩返しをしたい、と考えた。
結論を出してからの明子は、まるで人が変わった。
当時、旅人がちらほら島にいたが、聞くところ、島の民家にお世話になり、民泊しているとの事。
そこで明子は、大勢の人と会話が出来、大勢の人のために、民宿をはじめようと決断した。
一度決断をすると、そのあとは、もう電光石火。
役場での諸手続き、指摘、アドバイスを受ければ、間違いなく指示通りやる。
生まれて初めての建物、建築関係者との打ち合わせあり。
民宿は素人なので、石垣島の民宿へ正面からお願い。
お金はいりません、是非、手伝わせて下さいと、朝から晩まで、お風呂やトイレの掃除。料理、接客方法などを次から次と、マスターしていったのだ。
島の民家は、台風があるため平家だが、ものの見事、コンクリート建ての二階家の民宿が、一年を待たずに、あっと言う間に完成。
時代も味方したのか、民宿は早々に大繁盛である。

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